太陽光発電は故障しない?
太陽光発電設備の心臓部である太陽電池パネルには、火力・水力・風力発電設備などにあるような「回る」あるいは「振動する」要素がありません。
このため「太陽光発電は故障しない」または「故障しにくい」というのがいわば定説となっており、天候とパネルの汚損とだけが発電量低下の要因という認識が広がっています。
ところが工業品である以上、故障しないなどという事はありません。
日々の発電量をモニタリングする事は重要ですが、発電量は毎日の天気次第です。数百kw規模の発電能力をもつ設備において太陽光パネルの設置数は膨大ですから、不良パネル数が徐々に増え、発電量が暫減していった場合にはその変化にはなかなか気づきにくいものです。
また、電圧の変化だけを捉えて個々のパネルの不良を察知する事はできません。
発電量の低下に気づかないまま長期間放置すれば大 変な損失になってしまいます。設置費用を売電収入により少しずつ取り返すわけですが、『導入費用は○年で償却』という設計上の計算の前提が崩れてしまいます。
太陽電池パネルの不良を見逃さないために、毎月きちんと発電量をチェックすることが大切です。それに加えて赤外線カメラによる撮影と分析などを行えばより確実です。